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2025/04/08

One Each 耳より情報シリーズ(その④)アメリカのボーディング・スクールがどんなCollege Counseling をしているか、ご存じですか?

3月29日(土)小雨降る春寒の中、友人でもあるアメリカのボーディング・スクール St Stanislaus の入試責任者 Jeremy Clark がうちの事務所に来てくれました。彼は前任が College Counseling で同校の多くの卒業生をアメリカの難関大学に排出してきたその道のプロでもあります。

その日はJeremyに頼んで、Wayland Academy Online のDual Diploma Course 生の保護者を対象に「アメリカのボーディング・スクールではこんな指導をしている」という話をしてもらいました。保護者の皆さんはうちの事務所にお越しになり、またお越しになれない方はオンラインで参加され、Jeremyの話に耳を傾けました。

国は違えどゴールは同じ、なるほど、とJeremy の話に聞き入りながらも、普段気になる進学準備に関して多くの質問をされ「そうなのか!」と新たな気づきを得ることができ、和気あいあいとした有意義な場になりました。(予定時間をオーバー)

Jeremy の話の大枠は、海外大学進学に関心をお持ちの保護者の皆さまであれば凡そ承知されていることでしたが、ACTの準備とか(St Stanislaus の生徒はACTを受検します)課外活動の実際とか、ミクロのレベルではボーディング・スクールならではの長期スパンでの取組や内容、成果に「なかなか日本では難しいな」と思いつつも大いに参考になると感心した次第です。

「St Stanislaus では」という条件が付きますが、特筆すべきは、カリキュラム自体をACTで求められる力(特にスキルベースの力)の獲得にフォーカスして作りこんでいることがまず1点目。(実際同校では、ACTで複数の生徒が毎年満点を獲得し、地域で表彰も受けています。)2点目は早期からの準備。Year 7ですから日本でいえば中2からACTの対策ともいえる、段階別テストにチャレンジし、どの力を養っていくべきか、Counselorが生徒と一緒に対策を考えています。Early Milestone Meeting と言ってました。

日本人生徒にもできる対策として強く推奨されたのは Reading。これは St Stanislaus での強化している領域で、Critical Thinking ですとか、Logical Thinking の力の育成には欠かせない、と強調していました。

国籍がどうであっても Reading からそうした力が育まれることは間違いないと強く語っていました。これは参加された保護者さまもお気づきでしたが、Wayland Academy のカリキュラムに通じるところがあります。

International Student には多くの機会はありませんが、ACTのスコア(GPAもですけど)が大学からの奨学金獲得に直結することもあって、ACT、SAT のスコアはアメリカの多くの高校生の最も重要な成果指標の一つですね。

また選ぶ側の大学もACT、SATに多くの比重を置いて選考している事実からして、避けられない領域、これは日本人生徒にとっても同じ、と言えるのではないでしょうか。
大学選びに関しては基本通り、自分に合った大学を選ぶことの重要性を語ってくれ、実際、同校の生徒はそうしている例を紹介してくれました。

アメリカは大学の数も多いですし複層的ですから、必ずしもランキングありきではない実態は納得できます。全体として非常に実りの多い Informative Session でした。ご参加頂いた皆さんからも高い評価を頂きました。またこういう機会が持てたらいいですね。

当然100%マネできるわけではなく、日本にいる生徒はどうすればいいか、と保護者の方も思案されたと思いますが、「ずばり日本の生徒はどうすれがいいか?」、締めの話としてお願いしたらJeremy は、「うち(St Stanislaus)に来たらどう!?」と言って Closing です。

場のオチとしては最高でした(笑)。

One Each 池亀